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はじめに
最小分散レバレッジドポートフォリオとは、最小分散の比率(月別)に基づき、S&P500インデックスの3倍の日次リターンを目指す「SPXL」と、ICE米国国債20年超指数の3倍の日次リターンを目指す「TMF」を組み合わせることにより、リスクは極力抑えて、リターンを高めることを目的とする投資戦略です。
最小分散ポートフォリオ

グラフは縦軸にリターン、横軸にリスクを取り、与えられた投資対象である証券A、証券B、証券Cの組み合わせと、安全資産からなる複数のポートフォリオを示しています。
最小分散レバレッジドPF・バンガードS&P500インデックス 株価推移

ポートフォリオ | 初期投資額 | 期間終了時の資産額 | 年率平均リターン |
最小分散PF(青色) | $10,000 | $136,970 | 27.09% |
S&P500(赤色) | $10,000 | $40,046 | 13.55% |
ポートフォリオ | 標準偏差 | 最高成績の年率リターン | 最低成績の年率リターン |
最小分散PF(青色) | 21.03% | 68.79% | -18.07% |
S&P500(赤色) | 14.09% | 32.18% | -4.52% |
ポートフォリオ | 最高値からの最大下落率 | シャープレシオ |
最小分散PF(青色) | -22.79% | 1.23 |
S&P500(赤色) | -19.63% | 0.94 |
ポートフォリオ | ソルティノレシオ | 株式市場との相関係数 |
最小分散PF(青色) | 2.24 | 0.44 |
S&P500(赤色) | 1.52 | 1.00 |
標準偏差 | 1年における価格変動率 |
---|---|
シャープレシオ | リスク(標準偏差)1パーセントにつき、何パーセントのリターンを得ているか。大きいほうが良い。 |
ソルティノレシオ | 下落時のリスク(標準偏差)1パーセントにつき、何パーセントのリターンを得ているか。大きいほうが良い。 |
株式市場との相関係数 | 0から1で1に近いほど株式と正の相関関係である。 |
レバレッジでリスクを取りながら、最小分散でリスクを抑えることにより、景気後退期に株価が急落してしまうという弱点を補っています。それは最高値からの最大下落率、シャープレシオ、ソルティノレシオがその優位性を示しています。
おわりに
少なくとも今後数年間は米国一強の時代が続くであろうという前提で、S&P500インデックス投資で期待利回り年平均7パーセントのリターンを得ることが最適解であり、十分かもしれません。
しかし、時間は有限のため、もっと早く資産を増やしたいという気持ちが強ければ、レバレッジをかけてリスクを取り、さらにリターンを得ようとするのも選択肢の一つだと考えます。
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【投資理論】#2:驚異的なパフォーマンスでリスクも抑制される最小分散レバレッジドポートフォリオによる投資戦略を徹底解説【米国ETF】
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